BEEYAN BLOG

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「ブルー・オーシャン戦略」「‘‘イノベーション‘‘の‘‘ジレンマ‘‘への挑戦」

ブルーオーシャン戦略は価値創造の機会について、

イノベーションのジレンマへの挑戦は組織の持続性や適応性について、

それぞれ焦点を当てた論文。

‘‘イノベーション‘‘の‘‘ジレンマ‘‘への挑戦

●概要

①大規模で破壊的な変化に対応するのは容易ではなく、既存のニーズが覆り、もともと価値提供をおこなってきた企業が変化に追い付けなかった例が多々ある。

②個人に能力があるのと同じように、組織自体にも能力がある。そのため、個々の業務に適した人材を配置すればプロジェクトに適した組織になるとは言えない。

➂組織の能力を決める要因は以下3点

経営資源:人材、設備など有形のものとデザイン、顧客との関係性など無形のものの両方。

ープロセス:経営資源を商品やサービスという価値に変容させるための相互作用、調整、コミュニケーションおよび意思決定のパターン。

ー価値基準:重要なことや優先すべきことを判断するための評価基準。組織が大きいほど、一貫した価値基準が浸透しているかどうかは企業経営の優劣を図る重要な尺度になる。

④広く浸透した価値基準は、組織ができることを限定してしまう側面もある。

イノベーションには、既存の商品やサービスの機能・性能を向上させる「持続的イノベーション」と、新しい種類の商品・サービスの導入によりまったく新しい市場を創造する「破壊的イノベーション」の2種類がある。

⑥持続的イノベーションを開発・導入するのは業界のリーダー企業であるが、破壊的イノベーションを起こすことやそれに対処することもできない。

プロセスと価値基準が持続的イノベーションのみ支えるものであったかことが理由。

⑦組織に新しい能力やプロセス、価値基準が要求される場合、

企業内部あるいは外部に必要なプロセスと価値基準を持つ新組織を作る/直面する課題にふさわしいプロセスと価値基準を併せ持つ別の組織を取り入れる

というアクションが必要。

組織が変化に直面しているのなら、

新しい状況に対応できる経営資源があるか/プロセスと価値基準は変化に対応できるか

という2点を意識的に見る必要がある。

●抜粋

「このようにしてプロセスができあがっていく。同様に、創業者の考えを反映した判断基準に従って経営資源が配分され、企業が財務的にも成功すると、その実績を中心に企業としての価値基準が形成される。

企業が成熟するにつれ、社員は徐々に、これまで日常的におこない、成功してきたプロセスや判断基準こそが仕事をおこなう上で最も正しい方法である、と思い込むようになる。いったんこの状態に陥ると、「こうするものだ」という思い込みから、既存のプロセスと価値基準に従って重要度を判断し始め、これらを中心に組織文化が形成されるようになる。数人で始めた企業が数百人、数千人の社員を擁するようになると、社員全員の合意を取りつけるのは、どれほど優秀なマネージャーにとっても至難の業である。ここで、組織文化が強力な管理ツールとなる。組織文化があれば、社員に自律的ながらも一貫した行動をとらせることができるためだ。」

「組織の能力の重心が人材にあるうちは、新たな問題に対応するために能力の入れ替えをおこなうことは比較的簡単である。しかし、企業の能力の重心がプロセスと価値基準に移り、その後、企業文化というかたちで刻み込まれると、その能力を変えることは極めて困難となる。」

「残念ながら、ほとんどの企業ではオールマイティ型の組織戦略を取る。つまり、軽量チームあるいは職能別組織で、規律も性質も異なるすべての課題に臨もうとするものだ。しかし、そもそもこのようなチームは、すでにしっかりと固まった組織の能力を活用するためのツールなのである。一方で重量チームを信奉するあまり、開発チームをすべて重量チームでそろえようとしてきた企業も少なくない。しかし理想的には、それぞれのプロジェクトが必要とするプロセスと価値基準とに合わせて、チーム構造と、組織を置く場所(社内か社外か)を決めるべきなのである。」

ブルーオーシャン戦略

●概要

「既存市場内で競争するという古い考え方を捨てる」という考えに基づく理論。

投資信託、携帯電話、バイオ・テクノロジー、ディスカウント小売り、宅配便、スノーボード、コーヒー・バー、ホーム・ビデオなど40年前には存在しなかったも同然の新規産業の存在。

➂競争が激しく、相手を打ち負かすことを価値とする、そのためには差別化とコスト削減のどちらか1つを選ぶ必要がある、という特徴を持つ「レッドオーシャンと、

競争相手のいない市場を作り出し、需要を創出し、差別化と低コスト化の両立をおこなうことができる、という特徴を持つ「ブルーオーシャン」の対立的な戦略原則がある。

ブルーオーシャンは既存技術の組み合わせによる価値創造や技術の簡素化がカギになる。

●抜粋

「たとえば、人気も小野ピエロやライオン使いの争奪戦が始まり、似たり寄ったりの出し物の莫大なコストをかけた。そのため、売り上げは伸びず、コストはかさみ、サーカス業界全体の人気の低迷に歯止めがかからないという悪循環に陥った。

そこでシルクは、まったく別の新しいやり方でこの状況を解決した。すなわち、サーカスならではのスリルと楽しさに加えて、知的な奥行きと演劇の芸術性を提供したのである。」

→出発点となる課題を設定し、発想力で解決へ向けて動く

「シルクは、伝統手金サーカスの持ち味は三つに絞り込まれることに気づいた。「ピエロ」と「テント」、そして昔ながらの「アクロバット演技」である。」

→自らの持つ強みや特徴、顧客ニーズを把握し集中的に強化する

「対照的にブルーオーシャン戦略は、市場の境界線はみずから広げることができるものであり、信念や行動によって業界を再構築することも同じく可能であるという考え方に基づいている。言わば再構築主義である。」

→産業構造や経済環境に翻弄されない考え方、信念や行動

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イノベーションを起こすことに必要な経営資源やチャンク(方法論や経験則を含む)の面では大企業に優位だが、継続するプロセスの面にあたってはそうとは言い切れない。判断を誤ると大企業の方が失敗に直結しやすかったり、そもそも小規模なチャンスをチャンスととらえることができない場合がある。

大事なことは、時代の変化や顧客のニーズ、解決すべき課題に真摯に向き合うこと、その課題の解決に向けて柔軟で適応力のあるチームをつくること。

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学んだことや感じたことを書き留めておく自分本位のブログです。 クラウドファンディングみたいにお金を募って何かを始めたり、起業することが簡単にできるようになったり、ARVR、3Dプリンターなんかを活用した商品も多く見かけるし、いいアイデアだな~、便利だな~、と思うことも多いけど、デンマークかどこか北欧のどっかの国が奨めてる「モノを持たないことが幸福に繋がる」みたいな考え方も賛同できるとこがあって、内的な充実感や幸福感が上がれば最終的にはそっちの方にいくのかな、とも思ったりするな。 WordPress、、ちょくちょく自分好みに調整していきます。笑